人並みでない人間は……
1月下旬、60代の女性から相談のお手紙をいただきました。
回答を書き送ったところ、2月に礼状をいただきましたので、名前を伏せて紹介させていただきます。
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【質問(要約)】
私は数年前に講習会に参加したのを機に、生長の家の教えに触れました。
生長の家では家族を持つ幸せや、子供を育てる悦びなどを大切にして、練成会や誌友会、普及誌などでも紹介していますが、私の人生は子宝に恵まれず、結婚3年目に宿った子供は流産し、主人とも40代で死別し、今は一人で孤独に暮らしています。
自分で選んだわけではないのに神様はどうして私に、人並みでない苦労の多い道を与えられたのか分かりません。
生長の家を信仰していても、今でもその思いが心の片隅にあります。
でも、人に訊くことができません。
親となり、母となることができない私のような人並みでない人間は、いったいどうしたらいいのでしょうか。
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以上のような質問でした。
以下が返信です。
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【返信 その1】
合掌、ありがとうございます。
お手紙をありがとうございました。
さて、ご質問のことですが、生長の家の「人間・神の子」の教えは、人間の実相は「はじめから円満完全である」という教えです。
ですから、この世には「人並みでない人間」などは、一人もいないのです。それが、「自性円満」(そのままで完全円満なこと)という意味です。
母になったとか、なれなかったということは、現象のことであり、「現象は無い」というのが生長の家の根本真理です。
あなた様はそのままで、円満完全な神の子であり、すべての生命の母なのです。
また、生長の家で神想観の終わりに「大調和の歌」(みすまるのうた)を朗々と唱えます。その中に「あまてらす みおやのかみの みすまるの・・・・」というコトバがあります。この「あまてらす」とは、「天照大御神」のことです。
人間は神の子ですから、私たちはそのまま天照大御神の御子であり、天照大御神の“いのち”そのものなのです。この、大いなるいのちを、悦び生きるのが生長の家の信仰生活です。
お手紙によると、あなた様は、生長の家の地方講師を目指していらっしゃるとのこと、天照大御神の御子としての大いなる悦びを、人間・神の子の最高の真理を、ご縁ある方々にお伝えいただければと思います。
このほか分からないことがありましたら、何なりとおたずねください。
平成23年1月25日
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その後、さらに追加の質問をいただきましたので、次の返信を送りました。
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【返信 その2】
合掌、ありがとうございます。
お手紙を拝見しました。これまでの人生、いろいろなご苦労をされましたね。
また長年、福祉の方面でご指導されていたとのこと、お仕事を通して、多くの方に悦ばれていたことでしょう。
そして近年、生長の家のみ教えに出合えたとのこと。その中での、新しい人との出会いがあり、そして最近では、教化部で真理の教えを学ばれているとのこと。そして昨年末には肺炎を病まれたとのこと。
人生には病気をはじめ、さまざまな事件などが現れますが、そのような現象は、「現れたら消える」のです。
人生の光明面を見る、生長の家の「日時計主義」の教えに触れて以来、光りの方を向いて歩まれていることと思いますが、そのような心の人には、明るい心の反映として、運命がますます光り輝いて来るのです。それが“心の法則”であり、生長の家の「横の真理」です。
ですから、生長の家の光明思想に触れたあなた様には、これから、ますます最良のこと、楽しいこと、嬉しいことが、次から次へと人生に現れて来ることでしょう。
また過去の自分を省みて、「親となり、母となれなかった」とのことですが、人間は神の子ですから、例え親になれなくても、また母となれなくても、さらに半身と出合えなくても、そのようなこととは“無関係”に、そのまま完全円満な神の子なのが人間の実相なのです。
親となり、母となり、夫婦円満となるのは、それはそれで有り難いことであり、尊いことではありますが、生長の家では、そのようなことで人間の優劣を決めるようなことはしていません。
「人間・神の子」の教えとは、そのような現象的な評価とは無関係に、人間ははじめのはじめから「神の子である」という教えなのです。
つまり、貴方様はそのままで最上・最高であり、全ての人類は、そのままで神の子である、というのが生長の家からみた人間観です。
み教えに触れて、まだ日も浅いことと思われますが、お手紙でご質問されるなど積極的に求道される信仰姿勢は、実に素晴らしいと思います。
教化部長をはじめ、地元には優れた地方講師の方がたくさんいらっしゃいますので、今後も誌友会などに参加し、どしどし質問して、より深く真理を学び研鑽していただければと思います。
それでは、ますますのご多幸と、ご健勝をお祈りしています。
平成23年2月4日
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数日後に礼状をいただきましたので、紹介します。
【礼状】
合掌、ありがとうございます。
度々のお便り、ご指導ありがとうございます。お手紙の宛名の文字が踊っていました、ご多忙の中を私のために時間をさいてくださり、有り難うございます。
練成会にご夫婦で参加されている方を見ると、羨ましく思っていました。
そして誌友会にも、練成会の班別座談会にも、私が心で思っていること(本音)は発言できませんでしたが、それを先生に聞いていただき、適切なご指導をいただき、ありがとうございました。
引け目を感じていたこともありましたが、「現れたら消える」現象を実感いたしました。
これからは「光り」の方向に向かって「真理の勉強」に邁進致します。
まず今は、人に物に事に感謝するコトバを『日時計日記』に書き、心に残った「真理のコトバ」を書き添えています。
またご指導をいただくために、文を差し上げるときもあろうかと思いますが、よろしくお願いいたします。
ありがとうございます。
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