嫉妬の炎を消すために
先日、49歳の主婦の方から、ご主人の浮気についてのご相談のメールをいただきました。
2年ほど前、風俗に行ったご主人を許すことができず、以来この方は夫婦としての関係を拒否し続けてきました。
つい最近、あることからご主人の浮気が発覚し、ご主人を責め立てたところ、彼は家庭や会社での不調和の苦しみに耐えかねて、風俗出身の女性とホテルで密会していたことを告白、奥様の前で懺悔して生まれ変わることを誓ったそうです。
しかし彼女は、夫に騙され、裏切られ続けていた悔しさと、肉体的にはとても敵わない親子ほども年の違う相手の女性(23歳)への激しい嫉妬から、いけないとは知りつつも、その後も毎日毎日ご主人を責め続け、自分でもどうしていいのか分からなくなってしまったそうです。
そして、「どうか助けて下さい。苦しくて苦しくてたまりません」とメールが結ばれていましたので、あらぬ方向へエスカレートしないことを祈りつつ、取りいそぎ次のような返信を送りました。
情報が限られた上での私からの一般的な回答となりましたが、なにかの参考になるかもしれませんので返信を公開します。
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【回 答】
合掌、ありがとうございます。
頂いたメールの内容を拝見しました。
相手の女性に対する嫉妬から、身を焼くような苦しみに苛(さいな)まれているとのこと。
また、信じていたご主人に裏切られた悲しみも、いかばかりのことかと思います。
しかし、過ぎ去った「過去」をいつまでも握っていたのでは、そこから永遠に解放されず、いつまでも地獄の苦しみが消えることはありません。
あなた様にとって何よりも大切なことは、「過去」を心から放ってしまうことです。
ご主人も、自分の過ちで犯した罪を、いつまでも責め立てられていたのでは、やがて自暴自棄になって、その苦しさに耐えきれず、再び同じ過ちの渦へと巻き込まれないとも限らないのです。
メールによると、ご主人は「今日からスパッと生まれ変わることを約束」されたとのこと。
このご主人の精一杯の、潔い懺悔と、尊い決意とを、あなた様は大切に受け入れてあげなければいけません。
そのためには、ご主人が自暴自棄にならないように、今後は決して、ご主人の「心の傷」に触れないことが大切です。
また、生長の家の教えを学んでいるあなた様は、すでにご存じのことと思いますが、ご主人も、奥様以外の女性に走らざるをえなかったほどの耐え難い寂しさ、その後の地獄のような葛藤があったことを、理不尽なことに見えるかもしれませんが、よく汲み取ってあげなければなりません。
しかし、すでに全てのことは過ぎ去り、過去へと永遠に消え去ったのです。
ですから、済んだことの中に生活するのは、今日限り止めにしましょう!
あとは神さまに全托することこそが、あなた様を、現在の嫉妬の苦しみから救い、夫婦が調和した本来の姿に帰るための唯一の道なのです。
そのための具体的なアドバイスを以下に掲げますので、できるところから、実践していただければと思います。
①ご主人を「責める心」や、彼女への「嫉妬心」が生じたときには、迷わずに『甘露の法雨』を誦げ続けてください。
(法華経の中には、「甘露の法雨を注いで、煩悩の炎を滅除し」(普門品)と説かれています。「甘露の法雨」は観世音菩薩の大慈悲のコトバであり、これを繰り返し読誦することで、燃えさかる嫉妬の炎が消え、苦しみから解放されます)
②それでも、どうしようもなく苦しいときには、今までの「生活のモード」を、「信仰のモード」に一変させる必要があります。そのために最適なのは、生長の家の練成会を受けることです。
(例えば宇治別格本山の一般練成会や、地元の教区練成会などに参加して、ベテランの本部講師に何もかも打ち明けて、指導に素直に従うことをお勧めします)
③朝晩、一定の時間を決めて、祈り(神想観)、『甘露の法雨』読誦(先祖供養)を実修してください。
(神想観は、谷口雅春先生著の『詳説 神想観』や『新編 聖光録』などを参照しながら「四無量心を観ずる神想観」「如意宝珠観」などをお勧めしますが、もっとあなたの気持ちに合ったものでもかまいません。祈りの最後には、繰り返しますが、全てのことを神さまに全托することが大切です)
④ご主人の善いところを見つけて毎日「日時計日記」を書き続けましょう。
(生長の家を学んでいるあなた様ならご存じのように、教えに照らしてみれば、ご主人はあなた様を救うために現れた観世音菩薩です。未だかつて罪を犯したことのない円満完全なる「神の子の実相」を拝みきりましょう)
⑤ご主人と「あいさつ」をしっかり交わしましょう。
(「ありがとうございます」「おはようございます」「いってらっしゃい」「おかえりなさい」「おやすみなさい」これらの基本的なあいさつをしっかり交わすことで、心が着実に通い始めますので、忘れないで実行してください。心の通うところに本来の大調和した世界が顕れるのです)
以上が、頂いたメールの文面を拝見した上での、あなた様へのアドバイスです。
今は辛く苦しい時期ですが、信仰生活を続けていれば、すべてが好転する時が必ず訪れます。
もし、私に追加のご質問がある場合には、実名と住所などを公表してください。手紙にて返信をお送りさせていただきます。
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