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2023年11月14日 (火)

“光明化”について (2023,11)

 都市化と核家族化が進んだ影響で、先祖供養などの伝統的な風習が大きく変化している。

 墓じまいや散骨などについてご相談を頂く場合もあり、そのつど生長の家の教えの光を当ててお答えしているが、先般も大田区で講演した折にも同類の質問をいただいた。

『人生を支配する先祖供養』(谷口雅春著)には、「古神道の一霊四魂(いちれいしこん)の説」が紹介されているが、そこには死後の御霊(みたま)の消息について次のように記している。

「日本の古神道では人間の霊を一霊四魂に分けている。一霊とは実相の霊であり、これを直日霊(なおひのみたま)という。総括総攬(そうかつ そうらん)の純粋霊である。それが奇魂(くしみたま)、和魂(にぎみたま)、幸魂(さちみたま)、荒魂(あらみたま)の四つのはたらきとなって分化する」。

 つまり「直日霊(なおひのみたま)」は、私たちの実相、即ち本体であり、これが次の四つの働きとなって現れているのだ。
 最初の奇魂(くしみたま)は叡智の働き、次の和魂(にぎみたま)は社会や国のために活動する働き、幸魂(さちみたま)は家族を守り導く働き、荒魂(あらみたま)は肉体的な働き。

 そして、私たちの肉体が使命を終えて昇天すると、奇魂(くしみたま)は実相の直日霊(なおひのみたま)に帰り、和魂(にぎみたま)は天界を拠点として活動し、幸魂(さちみたま)は位牌等で家に祀られて家族を守り、荒魂(あらみたま)は墓地に埋葬される。

 かつて宇治別格本山で総務をされていた楠本加美野講師は、「宝蔵神社俸堂(ほうどう)の祝詞」にある「顕幽相携(けんゆうあいたずさ)えて大神の経綸(けいりん)を扶翼(ふよく)する」という言葉に着目して、「霊界の御霊たちと、私たちとが協力して神さまの人類光明化運動を行うこと」と解説されていた。

 先の一霊四魂の説によると、この働きは和魂(にぎみたま)の「天界を拠点として社会国家のために活動する」に該当しそうである。生長の家で宝蔵神社にお祀りした御霊を「霊宮聖使命菩薩」と讃えるのはそのためだろう。

 み教えから四魂の消息を観れば、荒魂は墓地等に葬られて自然界に帰り、幸魂(さちみたま)は家で祀られて家族を守護し、和魂(にぎみたま)は宝蔵神社などの招魂社で祀られて人類救済にあたり、奇魂(くしみたま)は実相そのものとして宇宙全体を生かす。

 一方、私たちの本体、四魂を総括する「実相の霊」である直日霊(なおひのみたま)は、自性円満なる「久遠生き通しの存在」であり、その「実相の霊」が四魂それぞれの聖なる働きとなって神の“光明化”運動を展開しているのだ。

 この“光明化”について『碧巌録(へきがんろく)解釈』後篇(谷口雅春著)には、創世記の「“光あれ”と言い給う“行”によって“光の世界”があらわれた」ように、生長の家では「智慧の“光”をもって」天地の万物の実相を直視するのである。そして人類の意識が「無明の展開」として見ていた現象宇宙を、“神のいのち”の顕れとして根源から「解釈し直す」(絶対感謝する)のである。それが“光明化”の運動であり、日時計主義の生活である。

 したがって日時計主義の生き方は、「外界を感受して善美の世界を創造する」芸術となり、「天地万物を神の実現として聖愛し、礼拝する」宗教となって、神の創り給うた光りの世界を根底から讃えるのだ。

 生長の家が天地一切のものに感謝するのは、「感謝」こそが“光明化”のカギであり、神の真・善・美(実相)を人生の随所で湧出させる聖使命であり、日時計主義の実践だからである。

 

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