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2025年3月27日 (木)

『“わたしたちの運動”をつくろう』を読む (2025,4)

 国際本部から刊行された『“私たちの運動”をつくろう』を読んでみた。これは生長の家の運動を、教区の実状に合わせて三年スパンで実行していくための“手引き書”である。
 冊子には「質的な運動目標一覧」(30頁)という項目がある。“質的”とは、運動方針のカギとなる「“量から質へ”の転換」の「質」に当たるものだ。その「部分目標」には「①講師でない会員は講師となる。また、すでに講師である場合はより上級の講師となる」と掲げられている。

 私の記憶では、最近の講師試験は新規の受験が五年に一回ほど。今年実施される準教務試験に至っては、実に七年ぶりである。この背景にはパンデミックの影響や、時代の変化に伴った試験内容の“質的な”見直しがあったと考えられる。が、教区の立場からすれば、近年実施される試験の難易度に加え、受験対象者も減少していることから、講師の誕生は十年に数人ほどの貴重な機会となるだろう。

 まさに“量から質へ”の転換だが、生長の家の教えは、たとえ講師の数が減少して、たった一人になったとしても、その講師に“真理の火”が灯されてさえいれば、その一人から再び燎原の火のごとく“み教えの灯”を後世へと伝えることができるのだ。だからこそ、今年実施される準教務試験、そして三年以内に実施される新規試験は、み教えで救われた“あなた”の出番なのだ。この機会を“千載一遇のご恩返しのチャンス”と捉えていただきたい。合否は神意によるのだから──。

 さて、運動のもう一つの柱、それは「PBSを含む社会貢献の活動によって生長の家の布教・環境方針を内外に具体的に示す」ということだ。

 先に紹介した「講師の養成」が、徹底した“内部に向けた運動”(求道)であるとすれば、こちらの「社会貢献」は、全信徒を挙げての“対社会に向けた運動”(菩薩行)であり、それは明確に「求道」と「伝道」という、宗教本来の基本的なスタイルへと、運動が大きく回帰したのである。

 具体的な活動は、「生長の家が重点的に行う地球社会貢献活動のリスト」(19頁)にある「食糧支援」「環境・平和活動」「文化・芸術」「教育振興」である。これは一月に教化部で皆さんと語り合ったブレーンストーミングでのテーマでもある。現時点では、皆さんから出てきたアイディアやご意見をベースに、各組織の正・副会長が、教区での具体的な運動方針として練り上げている。

 その核となる信仰は「布教・環境方針」にある、「大自然の恩恵に感謝し、山も川も草も木も鉱物もエネルギーもすべて神の、仏のの現れであると拝み、それらと『共に生かさせていただく』」という教えだ。
 それは、私たちを取り巻くすべてのものは“神のいのちである”という大安心から生まれた、天地一切のものに感謝して、神のいのちの兄弟姉妹として共に生きる信仰である。

 

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